第172回TOC体表解剖勉強会|縫工筋
2019年 11月 09日
はじめに
理学療法士の高橋です。
「縫工筋の触察技術の向上」をテーマに第172回TOC体表解剖勉強会を開催しました。
今回の投稿では、①勉強会で描いた筋のマッピング、②筋の触察方法、③触察実習の内容について、紹介いたします。
マッピング
縫工筋(赤)、上前腸骨棘、大腿骨内側上顆、脛側粗面(黒)をホワイトバードマーカーを用い、モデルの体表にマッピングしました。
前方から大腿部をみた写真
縫工筋の触察方法
起始付近の筋腹
上前腸骨棘の前下端から2横遠位方の部位に指を置き、後方に圧迫しながら指を内側方に移動させると、2横指程度の幅を持つ筋腹を触知できます。
中央部の筋腹
大腿部の長軸長の中央部で、内側方からみた大腿部の前後長の中央部に指を置き、後外側ほうへ圧迫しながら指を縫工筋の走行と直行する方向に動かすと、中央部の筋腹を触知できます。
停止付近の筋腹
停止付近の筋腹の前縁は、大腿骨の内側上顆に指を置き、外側方へ圧迫しながら、指を後方へ移動させると停止付近の筋腹の前縁を触知できます。
前縁の2横指後方の部位で、後縁の筋腹を触知できます。
触察実習
触察実習では、体表解剖学研究会所属のスタッフが、勉強会参加者の手を取り一緒に触察することで、確実に目的とする筋に触れ、その筋の持つ特徴的な「触察感」を触知することができます。この過程を経ることが、触察技術向上の重要なポイントになります。
石原PTが、起始付近の筋腹を触知しています。
視標を丁寧に確認しながら、確実に起始付近の筋腹を捉えることができました。
宮本PTが、中央部付近の筋腹を触知しています。
運動器系体表解剖セミナーの受講を控えており、縫工筋の視標や触察方法および触察感を入念に確認していました。
おわりに
筋肉を正確に触り分ける能力、これは運動器リハビリテーションに携わるセラピストが必ず身につけておきたい基礎技術です。今回の勉強会を通し、縫工筋の触察方法を理解し、触察感を体感することで、触察能力を高めることができました。今回身につけた触察技術を日々の臨床に活かし、当院に来院される股関節・膝関節疾患を有する患者様の診療に役立て、質の高い運動器リハビリテーションを提供していけたらと思います。
本日もご覧いただきありがとうございました。
おまけ
体表解剖や触察ご興味のある方は、下の情報もご覧ください。
過去のTOC体表解剖勉強会の投稿はこちら↓
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by tateyama-seikei
| 2019-11-09 22:20
| 勉強会