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第170回TOC体表解剖勉強会|棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の触察

はじめに
筋肉を正確に触り分ける能力、これは運動器リハビリテーションに携わるセラピストが必ず身につけておきたい基礎技術です。当院では、所属する理学療法士・作業療法士の触察能力の向上を図り、質の高いリハビリテーションを提供することを目的に、TOC体表解剖勉強会を開催しております。本勉強会では、「筋の触察方法」「筋の触察感」を学び、対象とする筋をしっかりと触り分ける能力を高めています。

令和元年10月25日、「棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の触察技術の向上」をテーマに第170回TOC体表解剖勉強会を開催しました。今回のブログでは、筋のマッピング触察方法触察実習の内容について、紹介いたします。

マッピング
棘上筋棘下筋小円筋、肩甲骨・鎖骨をホワイトボードマーカーを用い、モデルを務めた吉野PTの体表にマッピングしました。

肩甲部を後頭方からみた写真です。
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肩甲部を後外側頭方からみた写真です。
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筋の触察方法
勉強会では、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の触察方法のデモンストレーションを実施しました。ここで、指標・触察の手順・触り方のコツを共有しました。以下にそれぞれの筋の触察方法を紹介いたします。

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棘上筋
  • 肩甲骨の上角から2横指前外側方の部位に指を置き、尾方に圧迫しながら、棘上筋の走行方向に直行するように指を動かすと棘上筋の前上縁を触知することができます。
  • 筋の走行方向や硬さ、可動性の違いにより、僧帽筋と棘上筋を触り分けることができます。

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小円筋
  • 肩甲骨の下角から2横指頭方の部位と大結節の上端から1横指尾方の部位を結ぶ線が、小円筋の上縁の想定線となります。
  • 肩甲骨の下角から2横指頭方の部位と大結節の上端から3横指尾方の部位を結ぶ線が、小円筋の下縁の想定線となります。
  • 肩甲骨の外側縁付近で、上縁と下縁の想定線の間に指を置き、前方に圧迫しながら、小円筋の走行と直行するように指を動かすと小円筋の起始付近の筋腹を触知することができます。
  • 肩関節の自動外旋と自動内旋により、外旋筋である小円筋と内旋筋である大円筋との境界を確認できます。
  • 起始部付近の筋腹の上縁を大結節から1横指尾方の部位、下縁を大結節から3横指尾方の部位を目指し辿っていきます。

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棘下筋
  • 肩甲骨の下角から2横指頭方の部位と大結節の上端から1横指尾方の部位を結ぶ線が、棘下筋の外側下縁の想定線になります。
  • 想定線上に指を置き、前方に圧迫しながら、想定線と直行する方向に指を動かすと、棘下筋の外側下縁を触知することができます。
  • 肩関節の自動外旋と自動内旋により、外旋筋である棘下筋の外側下縁とと内旋筋である大円筋との境界を確認できます。
  • 内側縁は肩甲骨の内側縁、上縁は肩甲棘の下縁と一致します。

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肩甲下筋
  • 他動的に肩甲骨を外側に引き出し、肩甲下筋を触知しやすい肢位をとります。
  • 大胸筋の後方に指を置き、大胸筋を押しのけながら、指を内側頭方に押し込んだ後、後方に移動させると肩甲下筋の前面を触知できます。
  • ここから、指を外側尾方に移動させると、肩甲筋の外側下縁から指が外れる時の段差を触知できます。
  • この部位は、強く圧迫しすぎると疼痛を誘発する場合があるので、指の置き方や圧迫の強さに十分配慮して触察を行います。

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触察実習
TOC体表解剖勉強会では、体表解剖学研究会所属のスタッフが、勉強会参加者の手を取り一緒に触察することで、「筋の触察感」を体感することができます。この過程を経ることが、触察技術向上の重要なポイントになります。

中島PTが小円筋の起始付近の筋腹を触知しています。
鉛筆の先様の形状をし、コロンコロンとした小円筋の特徴的な触察感を感じ取る事ができました。

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吉野PTが肩甲下筋の外側下縁の段差を触知しています。
厚みと硬さのある肩甲下筋の触察感と隣接する大円筋・広背筋の柔らかな触察感の違いも感じ取ることができました。

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宮本PTと石原PTは、実際に身体に筋を描き、触察技術をより確かなものにしていきました。

宮本PTが、小円筋を触察しマッピングしています。
先日受講した運動器系体表解剖セミナーの復習も兼ねており、しっかりと小円筋を捉え、マッピングできました。

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石原PTが、棘下筋を触察しマッピングしています。
指標を頼りに棘下筋の外側下縁を確実に触知していました。

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おわりに
「正しい触察方法」を理解し、「筋の触察感」を体感することに重点を置き勉強会を進めることで、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の触察能力を高めることができました。今回身につけた触察技術を日々の臨床に活かし、当院に来院される患者様の生活機能障害の改善に役立てていきたいと思います。本日もご覧いただきありがとうございました。



体表解剖や触察ご興味のある方は、下の情報もご覧ください。

過去のTOC体表解剖勉強会の投稿はこちら↓




体表解剖学研究会ホームページはこちら↓

明日から臨床に活かせる触察セミナーに関する投稿はこちら↓



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by tateyama-seikei | 2019-10-26 01:30 | 勉強会

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