災害時に起こりやすい生活不活発病を予防しましょう
2019年 09月 28日
生活不活発病とは
動かないこと(生活が不活発な状態)が続くことにって、心身の機能の低下が起こり、歩くことや身の回りの動作が不自由になりますことをいいます。災害後に多発することで、大きな問題となっております。
今回のブログでは、生活不活発病の症状、原因、予防のポイントについてお伝えします。
生活不活発病の症状
生活不活発病では、以下のような症状が現れます。
1.体の一部に起こるもの
関節が硬くなる
筋肉が痩せて、力が出なくなる
骨が脆くなる
褥創ができる
静脈血栓症⇒肺塞栓症(エコノミークラス症候群) など
2.全身に影響するもの
心肺機能が低下し体力が亡くなる
食欲が無くなる
便秘になる
脱水状態になる など
3.精神や神経の働きに起こるもの
気分が落ち込む
知的活動性が低下する
周囲に無関心になる など
生活不活発病がおきると、歩くことが難しくなったり、疲れやすくなったりして、「動きにくく」なり、「動かない」ことで、ますます生活不活発病が進んでいきます。また、気分の落ち込みや知的活動性の低下、周囲への無関心などが、本当は生活不活発病が原因であるのに「認知症を発症した」と思われ、生活不活発病に気づかれない場合も多くあります。
生活が不活発になる原因
災害により、が変化したことで、生活が不活発になりがちです。
周囲の道などが危なくて歩けない、周りの人に迷惑になるから、とつい動かないということもあります。それまでしていた庭いじりや農作業ができなかったり、災害の後だからと遠慮して散歩やスポーツ・趣味などを控えたり、人との付き合いなどで外出する機会も少なくなりがちです。
このように生活が不活発な状態が続くと、心身の機能が低下し、「生活不活発病」となります。
特に高齢の方や持病のある方は起こしやすく、悪循環となりやすいので、気をつけましょう。
予防のポイント
生活不活発病は、毎日の生活を活発にすることで、予防できます。1.毎日の生活の中で活発に動くようにしましょう。
2.家庭・地域・社会で、楽しみや役割を持ちましょう
(遠慮せずに、気分転換もかねて、散歩やスポーツなどの趣味にも取り組みましょう)
3.歩きにくくなっても、杖や伝え歩きなどの工夫を
(すぐに車いすを使うのではなく)
4.身の回りのことや家事などがやりにくくなったら、早めに相談を
(練習や工夫で上手になります。「仕方がない」と思わないで)
5.「無理は禁物」「安全第一」と思いこまないで。
(疲れやすい時は、少しづつ回数多く。病気の時はどの程度動いてよいか相談を)
以上のことに気をつけ、ご家族や周囲の方も一緒に、地域ぐるみで工夫をしていきましょう!
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